労働契約法施行間近!対応準備は進んでいますか?
労働契約の締結・変更・解約等に関するルールを定めた新しい法律「労働契約法」平成20年3月1日から施行されます。労働契約法では、労働契約の基本原則を明確化した上で、労働契約の締結・変更・解約の際の手続き、労働契約と就業規則の関係、出向や懲戒、解雇といった重要な労働契約の内容の有り方などが定められております。
これまでの人事労務の分野では「労働基準法」が中心的な規制法として取り扱われておりましたが、平成20年3月1日以降は、最低限の労働基準を定めた「労働基準法」と労使双方の合意に基づく労働契約の有り方を定めた「労働契約法」の双方が労務にかかわる基本的な法律として位置づけられるようになります。
労働契約法の施行に伴い、就業規則の整備や労働契約書面の準備を初め、様々な観点から各企業における労務実務上な対応を迫られることとなります。ますます増加する労働トラブルに対して、労働契約法を基本とした十分な備えが求められます。
「労働契約法対応度簡易チェックシート」で自己診断!
それでは、まずは貴社における労働契約法の対応度を簡単にチェックしてみましょう。以下のチェック項目のそれぞれについて○または×でチェックを行ってください。
労働契約法対応度簡易チェックシート
貴社の労務管理の現状を踏まえ、以下の5個の設問に該当する場合には○、該当しない場合には×をつけてください。
- 採用や入社時に、労働条件通知書や労働契約書などを従業員(正社員、パート、アルバイト等を全て含みます。以下同じ)に交付している。
- 就業規則は管理職や上長の許可を得なくても自由に閲覧・確認できるようにしている。
- 就業規則の変更を行う場合には、従業員の代表者(又は過半数労働組合)に意見聴取を行った上で、変更内容を従業員に周知している。
- パートタイマーや契約社員など特定の従業員に就業規則の定めとは異なる労働条件を締結している場合には、
- パートタイマーや契約社員などのように雇用期間を定めて雇用している従業員について、短期間の更新を繰り返していない。
それでは、チェックです。チェックは×の数で対応度が決まります。
×0個(対応度99%以上)
労働契約法の基本的な部分についての対応は出来ていますので、労働契約法の詳細を確認の上、更なる労務管理のステップアップを目指すと良いでしょう。×1~2個(対応度50%)
労働契約法への対応に不十分な点があります。労働契約法の施行をきっかけに、労務管理への見直しを進められると良いでしょう。×3個以上(対応度10%未満)
労働契約法への対応だけではなく、従来からの労働基準法への対応についても十分ではない可能性が高いと思われます。不要な労働トラブルを招かないためには、いち早く労務管理体制の見直しが必要です。
皆さまの結果はいかがでしたでしょうか? お気づきの通り、労働契約法への対応度は労務管理の丁寧さに繋がっており、また、労働契約法への対応を進めることにより、労働トラブルの未然防止にも繋がります。残念ながら×がついてしまった方は、ぜひこの機会に労務管理体制の見直しを行うことをお勧めいたします。
労働契約法の施行により、どのような影響が考えられるか?
労働契約法は「民法の特別法」としての位置づけであることから、労働基準法とは異なりは罰則規定が設けられていません。従って、仮に労働契約法に違反する状態となったとしても、それ自身では刑事処分を受けることはありません。
しかし、労働契約の締結や変更に際して労働契約法に反した手続きを行ったり、労働契約法の内容に沿わない労働契約は、民事上の紛争である労働トラブルの場合において会社側にとって非常に不利な材料となります。特に、労働契約の内容について採用時にきちんとした説明を行っていなかったり、適切な手続きを経ずに労働契約を変更したり解約したりする場合は、契約内容が裁判において無効と判断さ、損害賠償をはじめとした予期しない負担を迫られる可能性があります。このため、会社における労務管理上はこれまで以上にきちっと確実に行っていかなければなりません。
就業規則がこれまで以上の重みを持つ
ところで、労働契約の内容といっても、特別な場合を除いてはこれまでの日本の労使慣行の中では個別に細かく定義しているわけではありません。その代わりに、会社では労働基準法の定めに従って「就業規則」を定めて、勤務時間を初めとした労働条件を決定しておりました。
この考え方は、新しく制定された労働契約法においても踏襲されていますが、就業規則の位置づけについて「合理的な労働条件が定められている就業規則を従業員に周知させていた場合には、労働契約の内容はその就業規則で定める労働条件によるものとする。」と定められ、単なる社内ルールから、労働契約内容を決めるものに重みを増しました。これに伴い、就業規則の変更についても「変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が・・・合理的なものであるときには」、変更後の就業規則の内容が労働契約の内容として認められることとなりました。つまり、就業規則を定めたり、変更したりする場合には、『適正な手続きに基づいた改訂手続き』と『従業員への確実な周知』がこれまで以上に重要となったのです。
労働契約法を正しく理解し、早期の対応が会社を守ります!
このように、『労働契約法』の施行は、企業経営において大変重要な影響があると考えられます。特に、ますます増加の一途をたどる労働トラブルから会社を守るためには、労働契約法の正しい理解と早期の対応が不可欠です。コンプライアンス重視の姿勢を確立し、また、企業としてさらなる繁栄を続けていく礎を築くためにも、この機会に労務管理についてもう一度見直されることをお勧めします。
立石智工事務所では、労働契約法の施行にあわせ、下記の「労働契約法対応サポートサービス」をご提供を行っております。
- セミナー・研修・社内勉強会サポート(講師派遣)
特定社会保険労務士が貴社へご訪問し、労働契約法の内容解説や実務上の対応ポイントのご説明を行います。役員会等でのブリーフィング、管理職研修、従業員説明などにご活用ください。- 労働契約法対応就業規則診断&改訂サポート
現行就業規則における労働契約法上の問題点を抽出し、労働契約法に対応した就業規則への改訂をサポートいたします。- 労働契約法対応度&労務管理現状診断サポート
特定社会保険労務士が貴社へご訪問し、貴社の現状における労働契約法への対応度や労務管理上の課題について、診断を行います。各サポートサービスの詳細や労務管理に関するご相談につきましては、立石智工事務所までお気軽にお問合せください。
【お問い合わせ先】 立石智工事務所(担当:立石)
電話:0562-91-0453 FAX:0562-95-0340
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